チャパリータです。
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完成いたしました。
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途中諸々の工程をぶっ飛ばしましたが、ご了承を…。
何せ、作業途中で写真を撮り、また進めてまた撮ってって…、めちゃめちゃ集中できない。
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今回埋めるか悩んだ箇所。
新しい傷ではなく、もうしばらく前から欠けていた箇所。
折角なので、ここも修繕。


パテの特性上、少し盛って乾かして、また盛って乾かしてを繰り返して埋めました。
ブレード表面はもちろん、サイドの形状も周りに合わせて成型しています。
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パテ埋め後はブレードを形成する木材とパテの2種類の異なる素材が表面に出てしまっているので、その表面を1層コーティングしたいところ。


コーティングに使用するのは市販のラケットコートではありません。
もちろん、市販のラケットコートなら、コーティング剤としての性能は申し分無いのですが、シモがあまり好かないであろうと思ったからです。


用いるのは家具や木材のメンテナンスに使用する溶剤です。溶剤と言っても天然由来の物。
言わずもがな、木材専用の物です。なんか得体の知れないものを持ち出してきた…、と思われそうですが、実はラケットを工場で生産する中で、最終の仕上げにも用いられる事のある溶剤です。


ラバーを貼り替える際に、表面のカスを綺麗に除去したつもりでも、実はそのまた一層奥に浸み込んだ接着剤や油分があります。今回のように、表面を研磨すると、完全に除去したはずの接着剤の残りカスがまた出てきます。


メンテしたらそれも除去出来てスッキリ!
と、思いきや、自分はそうも思いません。


長年使用する中で、木に浸み込んでいったグルー、接着剤、使用者の油や垢は、使い込んだラケットが持つ特有の使用感に一役買っていると思うのです。それを綺麗にしてしまったので、研磨後の表面はいわば新品の状態に少しばかり近づいてしまったと言えるでしょう。


今回用いたコート剤はその点もカバーする物です。
木材に浸透する事で、新品時の乾きを避けるもの。コーティング剤としての性能は適度な油分で接着剤が強力に貼り付いてしまう事を避ける事が出来ます。


ブレード表面以外にも、問題ありと思われる個所には修繕を施しておきます。

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ガサガサだったエッジ部分は、ラバーの貼り替えや少しの衝撃で大きく割けたり欠けたりするので、丸みが帯びるまでヤスリをかけます。


ちなみに、エッジ部分も長年の使用で様々な汚れや油分が浸み込んでいます。
単板に限っては、これも一種のコーティングとして作用しています。


ブレード表面同様に、ヤスリで綺麗にした箇所には特殊な油でコートします。
ここで用いるのは、表面に使用したのとは別の物。植物性のコーティング剤です。
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グリップのコルクなどの汚れや歪な削れもケアできますが、今回はあえて行いません。
所有者にとって、綺麗になる事が必ずしも良い事とは限らないからです。
ここもなんとなく、シモが嫌がるだろうからという理由から。

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減ったもの(欠けや研磨で失ったヒノキの一部、垢や油やチャックのカス、ブレードの印刷)と増えたもの(パテ、コーティング剤、私の愛)がありますが、重量は相殺で元と同じ96g。


ちなみに…
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シモのチャンポロンは厚かった…。
9mmと謳っていても、実際には個体差があります。
流通後に木が収縮したりもある事です。


体感的には9mmの表記がある物は9.1~9.3mmが多い印象。
それでも、8mm台が無いのはさすがです。むしろ、その状況を避ける為の処置なのかもしれません。
それにしても9.6mmは良い厚さだ。
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新品でも、ブレード全体がコンマ0以下までも全く同じ厚さのラケットはまずあり得ません。
それでも、今回パテ埋めをして表面を部分的に研磨したので、途中途中でノギスを取り出し、全体のバランスを保ちつつ作業を進めました。
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こうして仕上がったシモのチャンポンロン。


早速連絡したところ…


「ありがとうございます。丁寧にしまっておきます。」


と言ってきたので、「東京選手権予選通ったんでしょ?東京選手権で引退させたらええ。」と助言いたしました。


選手が引退するのは東京選手権(超有名選手は除く)と相場は決まっています。
何を隠そう、シモだって東京選手権で引退したじゃないか。



と、いうことで、今年度の東京選手権はシモのチャンポンロンの引退試合となる予定です。
お暇な方はチャンポンロンの最後の雄姿を観に東京体育館まで足をお運びください。







以上!!!