【-第46回-平成最後のお正月】


 皆さま、新年あけましておめでとうございます。本年も本誌TAKZiNE、並びにWRMを何卒よろしくお願い申し上げます。


 今回は私個人の昨年の振り返り、そして今年1年の展望(抱負)を少々述べさせていただきます。


■Tiny Dancer発売
 昨年、個人的に最も大きな出来事です。思い返せばちょうど2年前、2017年の1月号の当コラムで「いつか販売できる日が来れば…」と挿絵の中で握っていたラケットがTiny Dancer(以下TD)のファーストプロトでした。それから約2年、本当に実現する時が来るなんて…、今振り返ってみても本当に感慨深い想いです。


 初期ロットの製造はわずか70本。すなわち今のところ世界に70本しか流通していないのですが、各SNSを通じてTDを購入してくれたお客様からの感想や、購入者同士の交流が生まれていく様子を見て、自分が手掛けたプロダクトが着実に「文化」への道を歩んでいるのを実感できたことがなにより大きいです。それというのも、かなり熱を入れて取り組んでいたこともあってか、製品版が到着してプロモーション用に下ろした1本のTDにラバーを貼った正にその瞬間、心の中でプッツリと何かの糸が切れたように感じていました。これから売り出そうという手前で、自分の中の熱が急激に冷めていく感覚がありました。


 OSPと組んで一つのプロダクトを手掛けることは自分にとって大きな夢であり挑戦でしたが、それを良いと判断し購入してくれた人たちの存在、またその方々がTDを通じて幸せになってくれたことは生みの喜びを何倍にも大きくしてくれました。今はTDを購入してくれたユーザーの皆様から頂く言葉が私のモチベーションとなっています。


■今年の展望
 そんなこんなでリリースしたTDですが、自分なりに良かったと思える点がこの他にいくつかあります。それは、このプロダクトを通じて、これまで以上に自分を表現できたこと。また「俺はこういう人間だ!」ということを少なからず世間に認知していただけたであろうこと。そして、それが外だけ無く、社内にも示せたことです(と思いたい・汗)。


 商品企画にはビジネス上の制約がつきもの、自分ひとりの意見だけで成立することは皆無です。それが当たり前だと今までは常に自らの意見を押し殺してきた部分もありましたが、これからはイケるなら好き勝手やっちゃおうかな! なんて思ってみたり。


 ってなわけで、実は早々に2~3月にかけて新製品のリリースを予定しております。内容はまだ発表できませんが、TDに負けず劣らずの素晴らしい仕上がりになってるんですよコレが!!


 TDは滅茶苦茶ニッチな作品であったことは私も理解しています。自分の趣味を貫き、“トコトン深く、限りなく狭く”なプロダクトでしたが、今手掛けている物は“より深く、より広く”なプロダクトです。多くの方に受け入れてもらえる素晴らしい一振りでございます!!
DSC_7229

















より多くの人に受け入れてもらえるモノ…、とはいえ、自分の考えで譲れない部分もあります。すでに商品紹介動画で語りたいアンナコト、コンナコトが頭の中を飛び交っています。本当に楽しみだ―!!